ウナギ解説-RTA編-
まえがき
前回記事からかなり日が経ってしまったが、今回はウナギ戦におけるRTAの戦法を解説していく。
文字による解説のみのため、実戦でどのような動き方をしているか等は各プレイヤーの記録動画や、他の人が作った解説動画を見てもらいたい。
沈みパート
ここではY視点で上を向きショットガンを数発撃つ→Y視点で上を向きショットガン…を繰り返す事でほんの少しだけ沈むスピードが上がる。
ただしTAS精度であってもショットガンを9発くらい撃たなければ1Fの更新にならないため、無理にやる必要はない。
ウナギ起こしパート
沈みパートからウナギに近付いて反応させるフェーズ。
ステージの中央は上昇水流が発生しているため、ウナギの真上で待機して沈むと最大0.5秒ほどロスが発生する。故にウナギが反応する高さギリギリで中央に移動する方が理論上は良い。
ウナギが反応したら回転の方向を見て金歯の位置を把握し、それに合わせてマリオの向きを整える。特に6本抜き以上を狙う場合、金歯の位置を固定化しないとムービーカットの際にぶつかる歯が変わってしまうため意識する事が重要。
金歯の位置については、マリオの向きを初期状態から変えなかった場合、
ウナギが時計回り→手前側に金歯
反時計回り→奥側に金歯
となっている。
歯磨きパート
口を開けてから吸い込みを始めるまでの間に何本の歯を磨くかでタイムが大きく変わる部分。
5本抜き
5本抜きでは歯を磨く順番は3通りで、
①前歯2→金歯→前歯2
②前歯4→金歯
③前歯4→奥歯
という順で磨く。
③については、6本抜きレベルの精度で行った場合、ウナギのフェーズ切り替えより先に奥歯を抜いてしまい沈んでしまう事があるため注意が必要。
①と②は6本抜きで使う順番でもあるため、6本抜きを意識するならばこの2つを習得すると良いだろう。
5本目を磨き終わるとウナギが吸い込みを始める。ここでマリオの高さを落としてウナギの喉元付近まで沈む事で、口閉じ行動をさせ、吸い込みをキャンセルする。
口閉じで食われる前に脱出し、再度吸い込みを始める前に歯を1本磨き、再度口を閉じさせるという繰り返しで8本磨くという手順になる。
ムービーカットの時にぶつかる歯は低い位置のものの方がホバーでの浮上が少なく難易度が低いため、どの歯を残すかが重要。
ただし、ウナギが口閉じを始めると歯でダメージを受けることができないため、マリオの位置が低すぎると失敗する事もある。
6本抜き
ベースは5本抜きと同じだが6本抜きは時間がシビアで、高い操作精度が要求される。
歯を磨く順番は5本抜きの①か②のどちらかの後に奥歯を1本追加で磨く事になる。
6本目の歯を磨き終わった段階で残っている歯が①では対角線上にあり、②では同じ側にある。そのため、両者では7本目からの動き方が異なる場合がある(口閉じ回避の際、脱出する方向を変える事で8本目の位置を固定化する事はできる)。
上位層は7本目を磨く際に口閉じをさせる位置に陣取り、口が閉じている最中に7本目を磨き更に短縮を狙う事もある。
7本抜き
理論上最も多く磨けるパターンとなる。
比較的最近見つかった方法であり難易度も最も高く、採用している人も非常に少ない。
7本抜きは猶予が狭いため、5本抜き、6本抜きとは異なる手順で磨いていく。なお、TASに匹敵する操作精度で磨いた場合は6本抜きと同じ手順で最後に追加でもう1本という形にもできるが、難易度に対し短縮が少なすぎるため失敗しても6本抜きにリカバリする必要がない点以外はメリットは薄い。
7 tooth is actually not much faster than the other dumb strat you can get really good times with. Here it is compared to the eel in my IL pb. Keep in mind both of these have flawed execution in places.
— Blaze (@Blaze_Rol) 2022年2月1日
PB on the left 7 tooth on the right pic.twitter.com/ar4gtq1Xgk
7本抜きは前歯4本の内1本を中途半端な状態で残しておき、それで空いた時間を奥歯に回す事で成立させる。
前歯2本→金歯→前歯1本→奥歯→口閉じ→脱出前に奥歯を磨き、磨ききれなかった場合でも脱出直後に放水して磨ききる→口閉じ→残った前歯を磨きつつ最後の奥歯
という手順になる。ポイントとなるのは、8本目の歯に近い前歯を残しておけば8本目を磨く直前についでに磨ける事。
そして吸い込み予備動作に入る直前に奥歯を磨く事。
この予備動作直前の猶予が少なく、タイミングが早すぎるとウナギが沈み大幅ロス、遅すぎると次の歯を磨けるようになるまでに時間がかかってしまい、通常の6本抜き並みのタイムになる(前歯を磨く分少しロス)。
また前歯の位置の関係上最後に磨く歯は高い側に生えてるものになるため、低い方の歯でムービーカットをしていた人はこれも新たに習得する必要がある。
文章では分かりづらいと思うが、7本抜きは以上のように6本抜きとは違う操作を必要とする。ただし短縮も大きいため難易度に見合ったものであると感じるならば練習する価値はあるだろう。
おわりに
ウナギ解説RTA編は以上となる。当初はこのタイミングで歯が磨けなくなる制約がリセットされているから次の歯がすぐ磨ける、などの解説もそれぞれ書くつもりだったが、仕様編と併せて読めば分かるだろうと思ったため省略した。
ウナギに関しては知識の有無は特にリカバリ方面やホバ禁では大事であるが、知識だけあっても操作やエイムに慣れなければどうしようもないため(事実、筆者である私がウナギのRTAは上手くはない)、まずは操作面を安定化させていくのが最優先だろう。